シンタックホーム 菅野照夫
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2006年12月31日

口伝を書いた「某棟梁」のことば 「はの三」

2006年も大晦日、今年1年この「ブログ」にお付き合いいただきましてありがとうございました。
いい加減なことばかり書きましたことをお許し下さい。

皆様、2007年も良い年でありますよう、ご祈念申しあげ、来る年もよろしくお付き合いをお願いします。・・・・・・・・・気仙大工・・・・・・・・・



知恵があれば、
大きなお金をかけなくともよい

■関東と関西は地盤がちがう

 関東と関西では、地層・地盤はぜんぜん違いますよ。いっしょにしたら、えらいことになる。
 関東は関東ローム層といって地盤が安定していてね、少々安物の家でもこけることはめったにない。地盤がいい。私は、よく東京でも仕事をするんですが、あの地盤の固さというのは、スコップでまっすぐ3m、4m掘っても崩れてこないほど。

■埋め立て地はよほど注意する

 その点、関西は地盤の下が砂利やったり石ころやったり。
とくにいっぺんいじると、ショベルカーやなにかでひっくり返して整地すると、非常にしまりにくい。だから、埋め立て地は、とくに気をつけなければいけません。よほど基礎をしっかりしておかないと。

 阪神大震災で被害をうけた神戸・長田区のあの辺は、昭和13年の神戸の水害のとき、一帯は石ころだらけだったと、土地の老人に聞きました。芦屋の三つの川が氾濫して、石が流れてきて大変だった。それを埋め立てたんだ、と。

 そういう地盤のところに、終戦後に家がドッと建たった。当時はセメントや鉄がとても高い。2日働いてセメント1袋50キロがようやく買えた。鉄はトン10万円なんて時代。粗悪なコンクリートだし、基礎に鉄筋なんて入っているわけがない。大地震で倒れたり、壊れるのは当たり前の造りなんです。

 ところが、学者とかマスコミは木造住宅が悪いだとか、瓦がいけないとか。あたかも木造の構造が地震に弱いかのように、何も考えずに報道した。違うんです。木造が悪いんじゃない。材料や造り方の問題なんです。それをよく検証しないで報道する。正しくみてほしい。

 「正しくみる」。それがほんとに、これから大切だと。ただ学問ばかりしていてもダメ。正しくみる目を養う。なにごとにも。

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この考えに別の意見があるかたは、コメントをください。






posted by kanno at 07:52| Comment(5) | TrackBack(0) | 木造建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月30日

口伝を書いた「某棟梁」のことば 「はの二」

知恵があれば、
大きなお金をかけなくともよい

■ここは水位が低いと竹が教えてくれる

 熱海で、家を設計したときには5年間かかった。ずっとそこにいきまして、それから設計しだしたんです。そこには大きな木が生えていなかったから、地層がなかなか読めなかった。ただ竹があった。竹に教えてもらいました。

 この竹は、伸びるのが遅いな。ということは、ここは水位が低いな、と。水位が低いと、竹の成長が遅いんです。ずんぐり、むっくり。背が伸びない。色も青々していない。ちょっと黄味を帯びていて瑞々しさがない。枯れるのかと思ったらそうでもない。

 絶壁のところには1000年以上のクスの木があった。ここは崖崩れがなかったということもわかった。大災害があるとそんなに持ちませんから。それを見て熱海の地層は関西の六甲あたりの地層とはちょっと違うな、と思った。石を見ましたら、やはり風化した石はなかった。安山岩が多いので、風化しないんですね。だから崩れなかったんでしょう。

 そういうわけで、基礎を判定する材料は、木や竹、植物に教えてもらう。知恵があれば調査データとか数字は使わなくとも済む。

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2006年12月29日

口伝を書いた「某棟梁」のことば 「はの一」

知恵があれば、
大きなお金をかけなくともよい

■まず現場周囲の木や植物を観察する

 建物はまず、基礎をどうするか、その判定が大切です。それには、この辺の地層・地盤はどうか、水位が高いか低いか、それから雨の降った日に草履で歩けるか、水はけがいいか。それらをまず調べる。とても大事。なにも掘ってみなくとも分かるんです。大きなお金をかけて精密なデータをとる必要はありません。

 現場にいったら、まず、周囲の木を見ます。植木の、植物の根が上がっているかどうか。とくにマツなんかがあると、すぐに分かる。マツは水をきらいますから、水位が高いと根が上がっているのです。

 つぎに、古い枝がどちらを向いているかを見ます。そうすると台風とか強い風がどちらからくるか、風向きも知ることができる。これらは木がみな教えてくれる。


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2006年12月28日

口伝を書いた「某棟梁」ことば 「ろの二」

数字だけで命令したら、
 日本のいい建築は滅びるよ

■構造を計算するならまず材料を知る

 木造でもなんでも構造を計算するには、まず材料を知ること。
材料というのは見た目では分かりません。しっかりやっている人のを見て、それで判断して欲しい。ほんまにいい大工ができんこと命令したら、おそらくそれは素人考えにより、できんことをやらせているのやないか、と思いますよ。
 ベニヤとか外材ばかりで造っておる人は別ですよ。そうじゃなくて飛騨とかに優秀な大工がたくさんおるでしょ。数字をみるんじゃなくて、そういう人たちが造っているのをよくみた方がよほどいい。ためになる。私はそう思っています。

 勉強の教材は、日本中いたるところにあるんです。反面教師も含めて。私なんかは全部が反面教師だと思っていますから。これは素晴らしいと思っても、感心するのは一瞬。鵜呑みせず、これがすべてじゃないと考え、自分で探究するのが、これが本当の職人です。


ホゾや仕口は形ではなく、木が組み終わった後長くその強さが保てることが肝心


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posted by kanno at 06:40| Comment(3) | TrackBack(0) | 木造建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月27日

超スピード「IT機器の進歩」

仕事で泊り込みとなり、宿カウンターで「IT機器」が備えてありますかと聞きたところ貸し出しのがあると言うことで借りました。小さな機械です。

NEC社製なんて言うのか判りません。とにかく電源アダプターを差込み繋いだら電気が入り、LAN用差込ジャック差込み、ノートPCに繋ぎ、PCをONにしたら直ぐに立ち上がる優れものです。





インターネットの「YAHOO」が直ぐに立ち上がってきました。本当超カンタン、1年前くらいまではホテルでLANケーブルを借り繋いでいたのが、機械無知にでも旅先で色々なことが出来不便さが全然無くなり、メールなども直ぐに使えて本当に便利な時代になりました。

余りの進化にとても追いつくだけでも大変な時代になり、なにか「麻薬中毒者」にでも取り付かれた感になります。人間が溺れる「酒・金・女」に現代の怪物「PC」がプラスになり、益々人間が「酒・金・女・PC」と戦わないと生き残れない時代です。






2006年12月26日

旬の木と山

―写真― 山、立木を見に行ってきました。

寒い季節の木、成長のための水分は完全に根に戻し(「自由水」と言う)、杉の木では皮に近い「白太」部分は、凍結を避けて春まで冬眠状態になります。





―写真― 伸びの良い木です。

芯に近い「赤味」は水ではなく、油に近い水分となり(「結合水」と言う)、周囲の木の葉が落ちてから新芽が出る前に切る木は、1年の中で一番「旬」なのです。




―写真― 全伐ではないので使える木のみの計測です。

海に生息する魚なども、今が1番美味しいと同じで、自然界は人間にとって良い恵みを与えてくれているのです。





―写真― 太く無いと思いきや、手では回りません。

木の伐採時期はこれから寒さが増す時期が、脂分の多く含んだ木材となり、家としての耐久力も増すのです。木の家はそのような「自然界」の道理でつくられるのが本当に生きた使い方なのです。



―写真― 眼の高さでの計測、これを目通りと言います。

材木屋、製材所から買うのが一番手っ取り早いのですが、継手を作らない耐力・耐久性を考えると究極は立っている木から、見聞くのが一番であるのです。銭で買う「木」には欲が潜み目移りして最後は欲に負けて「変な木」を買ってしまうのです。







posted by kanno at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 気仙大工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月24日

再開発の名の基に、「マンモス」が迫る

銭社会の横暴、背後から迫るマンモス(超高層マンション)に個の豊かな建物が飲み込まれようとしています。銭のためには「住む」豊かさの放棄、この跡に住む方々の豊かさは何だろう。・・・・・・・・?
田舎者にわからない。




解体中の中に入ってみました。木組みの架構の美しさは見事である誰か再利用する方はいないのかなあ。
現在はこのような自然の曲がり物の家つくりは都会では関係ないんだろう。大型ブロイラーの建物が歓迎され、自然ではなく人間の頭の中まで、X・Yの線しか無いのってやはり飽きる時代がそこまで来ているのかもしれない。





脱衣場だったであろう、天井はまだ壊されないでいた、勿体無いと言う知事に差し上げたい絶品者である。明日は粗大ゴミとなり藻くずと消える運命が悲しい、それが銭社会の現実。




丁寧に組まれた木組みを見ていると飽きないなあ。この様な木組みはプレカットでは無理だねえ、人、自然、職人が考える美の極致でないのか、ああ勿体ない。




別角度からもマンモスが迫る、古きよき時代、今後は写真でしか見ることが出来ない。
現代の銭社会、日本人よ、これからどこへ行くの「木」を捨て「コンクリート」ジャングルの中に果たして何があるのだろう、そして人が生きるとはヤハリ「銭」か。・・・・・・・・・・・・

田舎もんにはわからない。・・・・・・・・・・・・・・・幸せとなんだ。






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2006年12月23日

伝統木組みの、「現代工法」―3

木組みの建物は短期工事40日間しかなく、イベントの日時も決まっており、気仙と首都圏の往復は毎日、2tトラックロングに積み込み現場まで夜とし高速道往復でした。

内部は色々な催しが出来るように設計されており大空間である、構造材は杉、床板は杉板、壁板・屋根板は北海道産唐松、桁行8間×梁行5間(2階は半間広く)2階は回廊式窓側3方には机が固定され、屋根板は45度斜面張り、そして「棟木」ない屋根構造で垂木は両側から登り棟芯固定方法である。





外の景色が眼に飛び込み、湘南の温暖な斜面に建つ全ての雑音がシャトアウト出来、教育環境はバツグンンの施設である。





posted by kanno at 07:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 木造建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月22日

油断も隙(すき)もない時代

油断も隙(すき)もない時代,(本当は隙間だらけなのに・・・・・可笑しな現代)

7~8年前に古民家大改修した家族からTELがあり急がないが相談とのこと、なにか近くに用事あるときに寄ってとの依頼、田舎は今はどこもかしこも年寄りばかりが住んでいまして、ハウスメーカーのように「メンテナンス」などと綺麗言葉が出ないのが「ものつくりの弱点」、つくる時にキチンとつくってあるので、「メンテナンス」なんて必要がないと言うと不味いかと思いますがそれが当たり前であり「真っ当な家」つくりだと思う。




通り縋りの用事があり立ち寄り、前夜に雪が降ったとのことで、庭先の植栽・庭石などには雪がほんのりと積もっていました。
90幾つと80に近い嫁姑が、大きな殻庭(からにわ=昔の家の中の作業庭)で大豆選びの最中でした。しばらくぶりなので、御茶を飲みながらの世の中談義してから、本題についてなんですかと聞いたところ。?




まだそんなに経ていないのに、屋根の塗装セールスが頻繁に来て塗り替えた方が良いとシツこくて困っているとのこと、何だそんなこと・・・・・・・・・・・・断りきれなくて悩んでいたんだね。本当に順な人方なので、大変みたいと察しそんなことは簡単ですと、この「屋」を直した大工が時折きて見ているから、そのときは相談することになっていると言ってと言ったら安堵して、これからはそのセールスに此方まで相談に行って、OK貰ったらお願いするということにして話しておいて下さい。
そうしたら諦めるでしょうで1件落着です。




本当に「油断も隙(すき)もない時代」とは此の言葉に間違いが無い、昔は「人を見たら泥棒と思い」と教えを受けたが正にその通りの時代になってしまいました。いやな世の中ですねえ。

でもこの家は暖かい、高気密・高断熱の威力には驚きです。しかし色々なことを体験させていただいた家でもあります。・・・・・・・・後日裏談義で






posted by kanno at 06:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 古民家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月21日

明治の町屋の移築解体―9

―写真―神棚の解体1

内部解体もだいぶ捗り、釘が余り使用されていない取り付け物にはどのようにおさめてあるのかを考えないと難儀します。神棚の解体もそうでした。現在のように釘止めならすぐに「バリ」を入れて煽ることが出来ますが、そうは簡単にトンヤが下ろして呉れませんのが先人の仕事です。
どこから、「バリ」を入れるか狭いところに身体を入れて検討します。このような小さなところにも多くの仕口が施してあり本当に職人泣かせといっても良いくらい悩みます、再利用のための解体は大変です。




―写真―神棚の解体2

何とか浮き上がってきました。長押と一体なので簡単にはいきませんが、しかし先人がどのように取り付けいようが、つくる時よりは簡単なのです。このような解体は毎日風呂に入り真っ黒な身体を洗わないと本当、家族にはまだ煤がついているといわれますが、解体後どのような仕事とだったのか判るのが良い勉強になるのです。




―写真―居間の天井解体

戦後、段々景気がよくなり周囲の建物が解体新築の波の中、あまり古い建物に住んでいると、どうも肩身が狭くなるといいますか、変に世の中に合わせようと人の心が変化し、昭和40年代に改造などして天井が無かった居間に持ち山の杉の木の良材で天井板を取、上げたようです。
目透かし天井板ですが、おそらくベニヤの打ち上げ天井を意識して木取をしたのだと思います。本当に解体後、すぐに水洗いなどして保管梱包しました。世の中が変わっても無垢の板ともなるとやっぱり高価です。




―写真―2階の座敷となり部屋天井

2階の2間座敷の隣に桁行1.5間×梁行3.5間の畳の間の天井です。座敷よりは板は落ちますがそれでも仕事はキッチリと治めてあります。止めかたは和釘で丁寧に止めてあり、棹からの外し時どうしようか悩みましたが、小さなバリで幅が広い道具であおると何とか浮き上がりまして板割れなどは起らずに外しことが出来た。只天井板に付いた釘は普通のように先端部分を逆に叩くわけにもいかず、鉄工場で厚い鉄板に穴のサイズ数種類あけた道具を作り、穴にあてて鉄板を叩くようにして釘を抜いたのです。




―写真― なぜか、天井上に足場板

民家の小屋裏の梁・桁の上には必ずといっても良いくらい、厚い足場板があるものです。それは昔の人の暮らしの知恵だとつくづく感心します。屋根の修理などにどうして天井裏・小屋裏に上がらないと作業が出来せんから、敷いてあるのですが茅葺き以外でもあったのはこの家が初めてです。ヤハリ天井板が張ってあると、小屋裏に登る時天井板を外して足場板を上げる訳には行かないので、最初から上げてあったのは生活の知恵だったのです。
現在の住まいにはこのような考えはなく、何でも業者まかせになっていますが勿論屋根勾配が低い現在には仕上がったらもぐるのは電気工事屋さんぐらいなのと天井裏を、気をつけて歩くので完全に必要がありません。・・・・・・・・・・・・・・・・・



次回からは、段々構造骨組みが現れてきますのでまだまだ続きます。







posted by kanno at 04:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 気仙大工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
 
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