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2005年07月20日

気仙大工の先人が残した「規矩術詳解」のおかげパート2

前回5月30日のブログの続き、小島淳吉の序文

小島淳吉本人「自序」(カタカナ→ひらがな訳)規矩術詳=発行 東京修文館 昭和13年5月3版から抜粋

抑も規矩とは何ぞや、規はCampasscsにして矩は Steelsquarなり、其の応用たる極めて広く其軌数理を脱して他に求むべからず、之を建築上に応用するに至りても又然り、元来我国は木造建築を主とせしに依り此の術の発達系統遠く木造建築に於いて世界的最古と稱せらる、大和の法隆寺五重塔の如く巍然として千有餘年の古を偲ばしむるもの亦此れ規矩の応用見ざるなし爾後抷此術を究むるの師一二三にアラざるも多くは之を伝ふるを秘し啻(ただ)に其概要を伝ふるのみ飜(ひるがえ)て現時の建築を見るに其使用材料は多くは不燃質物を撰ぶに至り煉瓦、石造、鉄筋、鉄骨の隆盛に趣(おもむき)きたりと雖(いえ)ども又此術の缺(ける)ベからざる所あるを知る、會て安政の昔出羽の儒者伊藤馨鳳山、信州の匠師小林源蔵師の隅矩雛形に題して曰く離婁の明、公輸子の巧と雖(いえ)ども規矩を以てせんば方圓を作すこと不能夫規矩なるものは方圓を作す準則なりと宣なる哉、不肖職を工業学校に取りて之の術を擔當す之を生徒に伝ふるに其方法實際的に亘らんとするも供試物を透視する経験なく、亦之を数理にのみ偏して解くば反りて昏迷に苦しみ両ながら意に存せざるに至る即ち木材【供試体】の表面は
了解するも其裏面又は中心に起きるべき変化を推考せざるに依りて茲に至るを知る、依て戴する所のものは實際的供試体を置き之に数理と曲尺との使用を兼ね漸次之を解きたり、其の体裁内容に至りては不備の点多々徒に世の嗤笑を招くや必せりと雖(いえ)ども生を日進月歩の世運に享くるを以て陋劣(ろうれつ)の筆墨(ひつぼく)を不顧之を世に公にせんとするのみ、依之初学者研鑽応用の萬一を裨補するを得ば意外の幸なり、希くば斯道先覚の士其不備を訓ゆるに吝ならざらんことを乞ふ。

大正十五年九月
小島淳吉 識


匠師小林源蔵 http://www.ncp.or.jp/dir4/D4_1_34_1.pdf

posted by kanno at 20:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 気仙大工 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
 
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